【侍ジャパン「事件」の真相~後編】若手選手が不満あらわ「なんであの人はどこでも入ってくるんですか」

 WBC準々決勝が行われたローンデポ・パークの三塁側ダグアウト。指名打者の大谷や控え野手がベンチ最前列に陣取り、グラウンドに向かって声をかける姿が、配信中継画面に映し出された。そのすぐ後ろに陣取っていたのがA氏だ。 
「Aは侍ジャパンの公式ジャージーを着用してビデオカメラを持ち、グラウンド内を歩き回っていました」(侍ジャパン関係者)

 実は前回大会後、A氏と他のスタッフが撮影した映像を繋ぎ合わせ、記録映画作品として劇場公開されたことで、映画館には野球ファンが殺到。興行収入は16億円を超えたと報じられた。
「元手はほとんどかかっておらず、収益の取り分は侍ジャパンの運営会社や配給元、広告代理店、制作協力したCS放送チャンネル、そしてAにも入っています」(侍ジャパン担当記者)
 あいみょんの曲が主題歌に選ばれたこともあって、A氏の知名度は格段に上がったという。

 A氏のこの「撮影」をめぐっては、2月半ばの侍ジャパン宮崎合宿で、既に問題が起きていた。
 合宿先のひなたサンマリンスタジアム宮崎では、全員が同じ宿舎で寝泊まりする。「密着」しているスタッフA氏も当然、同行するのだが…。
 
「前回の映像作品がそこそこ有名になったことで、協力的な選手はいましたし、選手たちも『プロモーションも仕事のひとつ。協力するように』と通達されていたといいます。ところが今回は井端監督自体がAに対して疑心暗鬼になっていた。その結果、侍ジャパン歴が浅い若手選手が『なんであの人はどこでも入ってくるんですか』と不満をあらわにするようになりました」(前出・侍ジャパン関係者)
 
 侍ジャパンは日本野球機構(NPB)の関連会社が企画、運営しており、主な収入は強化試合のチケット代、スポンサー収入などだ。
「ところが前回の劇場公開作品が大当たり。DVDも飛ぶように売れたといいます。それに運営サイドが味をしめてしまった。ベンチ裏を撮影して本音を引き出す手法を手掛けたのはAあり、その功績は大きい。ただ、あくまで取材者の立場を自覚しないと、不満や事故の原因となりかねません」
(テレビ局関係者)

 次の大会は選手以外の体制を含め、指揮系統がしっかりした体制を整えるところから着手しなければ、せっかくの大谷ブームで火がついた侍ジャパン人気が下火になりかねない。

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