楽天が開発した「国産AI」が即炎上!実は「中国製」だったやむをえない事情と「情報隠し」

 楽天グループが3月17日に大々的に発表したのは、日本語特化の大規模言語モデル「Rakuten AI 3.0」だった。経済産業省などの国家プロジェクト「GENIAC」の補助金を受けて開発され、「日本語テストで他社の主要モデルを上回る」と華々しい性能が謳われている。
 まさしく「最強の国産AI」誕生を思わせるものだが、公開直後から思わぬ炎上が巻き起こっている。設定ファイルの中身を確認したエンジニアたちが、中国のAI企業が開発した「DeepSeek-V3」の記述を発見したのだ。

 楽天がゼロから開発した純国産ではなく、中国製のオープンモデルを土台に日本語学習を施した「魔改造モデル」であることが発覚したことで「中国製AIのガワを被せただけか」と非難が殺到。
 もっとも、AI事情に精通したITジャーナリストが言うには、
「技術的な観点から見れば、楽天が海外のオープンモデルをベースにするのは仕方のない話であり、むしろ現実的な正解です」
 いったいなぜか。

 ITジャーナリストが続ける。
「現在の日本企業には米中のトップ企業と正面から開発競争を繰り広げるだけの資金力はなく、ゼロから『ChatGPT』のような超巨大AIを作るのは不可能です。だからこそ、海外の優秀な無償モデルを土台に、得意の『日本語』という分野で挑む戦略自体は、全く恥じることではありません。『中国製=機密情報を抜かれる』と危険性を煽る声はありますが、楽天は外部と遮断された環境で開発しており、安全性は担保されています。そもそも中国製に限らず、どんなAIであれ、企業の機密情報を入力するのは厳禁というだけのことですから」

 ではなぜ、ここまで炎上したのか。問題の本質は技術ではなく、楽天の「説明の方法」にあるという。
「発表資料では『オープンソースの優れたモデルを基盤に』と濁すだけで、ベースがDeepSeekであることは隠されていました。堂々と『日本はまだゼロからAIを作る段階にないから、DeepSeekをベースに実運用で勝負する』と説明していれば、ここまで叩かれることはなかったでしょう。性能の評判は上々だけに、もったいなかったですね」(AI業界関係者)

 見栄を張ったがゆえに降りかかったトラブルだったのである。

(川瀬大輔)

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