なぜフェラーリ「F40」は燃えるのか!? ガソリンタンク交換だけで“1000万円コース”の驚愕維持費と炎上リスクとは
04/19 21:10
先日、あるフェラーリの炎上が話題になりましたが、「F40」も過去に炎上事故を起こしてきたモデル。構造上のリスクや驚きの維持費、そして名車にまつわる印象的なエピソードを紹介します。
F40は給油口までツイン仕様
先日もフェラーリが炎上するニュースが配信され話題となりましたが、実は「F40」もこれまでに数年に一度のスパンで炎上事故を起こしているモデルとして知られています。
その原因のひとつとして考えられているのが、ガソリンタンクの経年劣化による燃料漏れです。
重量バランスを考え、F40のガソリンタンクは左右にあり、給油口も左右それぞれに存在しています。その容量は、60リッター×2=120リッター。
レース中やハイスピードクルージング時にクラッシュしてもガソリンが漏れづらいようにラバータンクになっており、さらに燃料が横Gで揺れないようにガソリンタンク内にスポンジが入っています。
このスポンジが劣化して砂のようになり、燃料フィルターがつまってしまい、エンジン不調や出火の要因となるわけです。
ガソリンタンク自体の寿命もあり、10年毎の交換が推奨されていますが、これがまた多大な出費を必要としています。
以前オーナーから聞いた話ではガソリンタンクの値段が片側250万円でしたが、いまでは500万円になっているそうで、左右で1000万円コースになるらしいのです。
たしか、スポンジの交換だけだと工賃込みで100万円ぐらい(おそらく左右とも作業)という話を件のオーナーが大昔にしていたような気がしますが、こちらの金額も爆上がりのはずなので、いっそのこと新しいガソリンタンクを買ってしまったほうが得策ということになるでしょう。
5作目のスペチアーレ・フェラーリとして登場した「ラ フェラーリ」や「ラ フェラーリ・アペルタ(ロードスター)」は、モーターを動かすためのハイブリッド・バッテリーパックを交換するのに3000万円かかるそうなので、まさに次元が異なる世界が展開されているのでありました。
最後に、F40関連のアペンディックスをふたつ記しておきます。
F40をデザインしたレオナルド・フィオラヴァンティ氏(元ピニンファリーナのチーフデザイナー)によると、当初、「288 GTO」の進化版だったF40にリアウイングは存在せず、空力が足らないと判断したテストドライバーからの要望で描いたそうです。
そして、フェラーリの純ワークス的存在であるミケロットが車両製作を担当した「F40 GTE」を駆り、1995年と1996年のル・マン24時間レースに参戦した太田哲也氏によると、ノーマルF40のブーストを3倍まで高めたターボのパワーは凄まじく、コーナリング中に過給が始まると危険なので、コーナーに入る直前にフルブーストをかけ、パワースライドで後輪を滑らせながら走っていたそうです。
トップドライバーは、本当に常人ではありませんね。