「Google Pixel Watch 5」ならGeminiをフル活用して健康管理ができちゃいます
08/30 20:00

8月20日に、グーグルの最新スマートウォッチ「Google Pixel Watch 5」が発売されました。パッと見は、前世代のGoogle Pixel Watch 4と同じ。Watch 4と同じく、41mmモデルと45mmモデルから選べて、スマホと接続しなくても通話・通信ができるLTEモデルも用意されています。Googleストアでの価格は下記の通り。
・41mm Bluetooth/Wi-Fiモデル:6万2800円
・41mm LTEモデル:7万9800円
・45mm Bluetooth/Wi-Fiモデル:6万7800円
・45mm LTEモデル:8万4800円
筆者はグーグルから45mm LTEモデルを借りて使っています。果たして、どこが進化したのか? 前世代からの進化点を中心にレビューします。
■デザインと電池持ちは前モデルから変更なし
Pixel Watch 5は、従来モデルと同じく、円形の文字盤を搭載しています。前モデルから引き続き、「Actua 360 ドーム型ディスプレイ」を搭載し、エッジは曲面になっています。

ケースは航空宇宙産業レベルを強度を持つアルミニウム。右側にリューズ、その上にサイドボタンを備えています。裏面には心拍数、血中酸素レベル、皮膚温などを測定するセンサーを搭載。なお、心電図を測定するための電気センサーはリューズに搭載されています。


45mmモデルのバッテリー駆動時間は、常時表示で最長40時間、バッテリーセーバーモードで最長72時間。これも前モデルから変わっていません。41mmモデルは常時表示で最長30時間、バッテリーセーバーモードで最長48時間とかなり短いので、電池持ちを重視するなら45mmモデルを選んだほうがいいでしょう。
バンドは樹脂製の「アクティブバンド」が付属しています。S、Lの2サイズが同梱されているので、「小さすぎる」「大きすぎる」といった心配はないはず。なお、バンドの素材が従来のフルオロエラストマーから水素化ニトリルブタジエンゴム(HNBR)に変わっていますが、装着感に変わりはなく、熱や汗にも強そうです。



■AIを操る基本性能が大きく向上
プロセッサーは「Snapdragon W5 Gen 2 高性能版」。前モデルも「Snapdragon W5 Gen 2」でしたが、Watch 5は処理能力が12%向上した「高性能版」に進化。さらに、RAMが2GBから3GBに増え、ROMは32GBから64GBへと倍増。グーグルによると、AI機能「Gemini」やアプリの動作が最大20%高速化されたとのこと。
前モデルから引き続き、「OK Google」と話さなくても、手首を上げて口を近づけるだけでGeminiを起動することが可能。さらに、よりスピーディーに知りたいことを調べたり、ハンズフリーで操作したりできるようになったわけです。

例えば、「明日の午後3時にミーティング」などと話して、「カレンダー」に登録することも可能。「ウォーキングを開始」と話すだけで、ウォーキングの計測をスタートさせることもできます。ウォーキング中の画面は、ウォッチを着けている手の親指と人差し指をトントンと合わせるだけでスクロールでき、運動を終えたら、「OK Google ウォーキングを終了」と話せば、計測が終わり、データがスマホに同期されます。


Geminiと音声操作、ジェスチャー操作を組み合わせることで、ほとんど画面をタッチする必要がなくなる印象。これは、Pixel Watchの大きなメリットと言えるでしょう。
■操作を短縮化する「先回りアシスト」が便利
グーグルは「Gemini Intelligence」という新しいAIアシスタントの導入を進めています。これは、Geminiの機能を最大限に生かすためのもので、他のアプリと連携し、ユーザーが必要とする情報を見つけてくれたり、次の行動を提案してくれたりします。
Google Pixel 11シリーズから新たに搭載されたのが「先回りアシスト」という機能。例えば、受信したメッセージに日時や店名などが含まれていた場合に、カレンダーやマップを参照できるように導いてくれたりするもの。Pixel Watch 5もこれに対応していて、メッセージの通知から直接カレンダーやマップにアクセスすることが可能。いちいちアプリを切り替えたりすることなく、シームレスに操作を完遂できるわけです。ただし、今のところ、「先回りアシスト」を使うには、ウォッチをPixel 11シリーズと接続する必要があります。




文字盤をAIで生成する機能も追加されました。Pixel Watchの文字盤は、従来からカスタマイズ性が高かったのですが、Watch 5では、こんな文字盤にしたいイメージを話すだけで、オリジナルの文字盤が生成されるようになりました。


着る服や気分によって文字盤デザインを変えるのも、さほど面倒ではなさそうです。
■ヘルスケア機能は買ったあとも進化する
ヘルスケア機能は、前世代からこれといった変化は見当たらない印象。ですが、チップ性能の向上などにより、健康指標の測定精度は向上しているとのこと。特に、睡眠は「史上最高の精度」を実現したことをアピールしています。

前世代まではヘルスケアのデータを「Fitbit」アプリで管理していましたが、5月19日に同アプリが「Google Health」へと名称が変わり、全面的にリニューアルされました。

「Google Health」アプリはGeminiとの連携が大きな特徴となっています。有料プラン「Google Health Premium」(月額1580円または年額1万3000円)に加入すると、Geminiを活用したAIベースのパーソナルヘルスコーチ機能「Google Healthコーチ」が利用可能。ネットを検索すると調べられるような一般的なアドバイスではなく、ユーザーの健康状態や、それまでの相談履歴に基づき、パーソナライズされた助言や提案をしてくれるのが利点。結構気が利くことを言ってくれて、人に言えないようなことも相談しやすかったりするはず。

Pixel Watch 5を購入した場合、3か月は無料で試せるので、使ってみることをお勧めします。なお、グーグルのクラウドストレージ付きAIプラン「Google AI Pro」または「Google AI Ultra」に加入している場合は、追加料金なしでGoogle Health Premiumの全機能を利用できます。
ヘルスケア機能はPixel Watch 5の購入後も順次進化する見通し。まず、身体状態を長期的にモニタリングする「血管ストレスのパターンを追跡」と「代謝ストレスレベルの変動」が今秋に追加予定。重大な病気の早期発見や、疾患のリスクを気づくことにつながることでしょう。
■GPSの精度が向上し、個別プランの作成も可能に
運動の記録も「Google Health」アプリで管理できます。Pixel Watch 5で「エクササイズ」を起動しなくても、自動で記録されます。ただし、ランニングやウォーキングなどの経路を記録するには、「エクササイズ」を起動して、GPSで位置情報を取得する必要があります。



Pixel Watch 5は、GPSの精度が向上したこともアピールされています。搭載されているアンテナは前世代と同じですが、衛星からの電波を読み取る際に生じるエラーを補正したり、測位の誤差を修正したりする新しい技術を導入。測位の精度は約2倍に向上しているとのこと。筆者は前モデルのPixel Watch 4の測位精度にも不満は持っていませんでしたが、普段、GPSの受信感度が鈍るエリアで行動する人にとっては、大きな進化となるでしょう。
また、今秋以降、「Google Health」アプリでパーソナライズされたワークアウトプランを作成できる機能も提供される予定です。
■従来モデルを使っている人も買い替えを検討する価値アリ!
Google Pixel Watch 5は、グーグルのAI機能に最適化し、多彩な機能をより簡単スピーディーに操作できるようになった印象。従来モデルでもアップデートによって利用できるようになるAI機能はありますが、チップ性能の向上により、操作の快適性が向上していることは見逃せないポイント。Pixel Watch 3以前を使っている人は、そろそろ買い替えを検討してもいいでしょう。

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<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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