VRヘッドセット、仕事でイマーシブ体験は厳しいのか…3大課題を指摘

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Image: Adriano Contreras / Gizmodo US

ビジネスが変わるとまでいかなかった…。

ゴツいVRヘッドセットを装着し、目の前に広がる仮想空間を駆使して仕事する! そもそもMeta(メタ)のQuestシリーズApple(アップル)の「Vision Pro」で目指されていたのは、ビジネス分野での本格利用ともいわれます。しかしながら、現実はどうでしょうか?

Metaは後ろ向き?

Metaが発売した「Quest Pro」は、日本円にして20万円をゆうに超えるVRヘッドセットながら、高性能で高機能をアピール。Quest Proの眼前に、ノートPCではできない生産性あふれる世界が広がり、うんと仕事がはかどるようになると、マーク・ザッカーバーグCEOが自ら豪語していたり。

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Image: Adriano Contreras / Gizmodo US

ところが、発売から数か月で値下げを余儀なくされ、すでにビジネスユーザーをターゲットとするQuest Proの販売は打ち切られてしまっています。わざわざ仮想空間仕事を進められる「Horizon Workrooms」まで作られていたのに、こちらもサービス終了。あとQuestシリーズも開発は遅れ気味で、とても盛り上がっているとは評されないのが現状でしょう。

Apple Vision Proはどう?

Appleが販売を続けるVision Proはといいますと、こちらは引き続き対応サービスの拡大も続いています。なんといっても圧倒的没入感で、映画をイマーシブ体験で楽しむなんて使い方は好評のよう。ゲームやFaceTimeでのビデオ通話も、Vision Proならではのエクスペリエンスが、実際に体験したユーザーに評価されているみたいですね。

とはいえ、Appleは、そもそも「空間コンピューター」として、Vison Proを発表。これがMacBookに代わり、仕事のスタイルを大きく変化させると触れ込まれていたような? 新時代の生産性ツール、さらには究極のマルチタスクを可能にする、ホワイトカラー向けの新製品とアピールされていたりしました。目の前に、iPhone、iPad、MacBookのマルチスクリーンが常に広がっていて、これぞ必携のビジネスツールなんて宣伝文句まで飛び出す勢いだったのです~。

ビジネス界で大ヒットとならなかった3つの理由

Apple Vision Proが、ビジネス界で大ヒットモデルとまではならなかった、その大きな要因に販売価格が挙げられます。ビジネスユーザーをターゲットとして、最初にMetaがQuest Pro20万円超で投入してきたとき、多くの人は高すぎる値段にショックを覚えました。ところが、その後に登場したAppleのVision Proは、もう日本円にして60万円に迫る価格設定。その衝撃は比較になりません。

確かに60万円でVision Proを次々と導入できるユーザー層がいないというのは一理あります。でも、Apple製品のなかには、ほかにもかなり高額なモデルもあり、単に販売価格のみが伸び悩んだ要因ではありません。2番目課題は、ヘッドセットという構造上の問題です。この重い本体を装着したまま仕事するって、どれだけ首筋負担となり、肩が凝ってしまうことか…。

最後意外でもあるのは、ソフトウェアの壁が挙げられるでしょう。視線を追跡し、バーチャルキーボードで文字入力をこなしていく。アイトラッキングによるタイピング体験は、なんとも次世代感あふれるエクスペリエンスではあるものの、ビジネスには苦痛! 普通に文字入力はキーボードがいいなってなります。もちろん、Vision Proでも「Magic Keyboard」を使ったタイピングなどは可能ですが、キーボード本体を見えるようにするかどうか、バーチャルとリアルの境界線に悩まされることも。

要はこれまでどおりノートPCを開き、手元のキーボードをたたいて仕事ができたほうが、わざわざ高いゴツいVision Proを、苦労して眼前に装着するより仕事しやすいとなってしまうわけですね。もし毎日の仕事は2時間以内なんてオフィスワーカーがいるようだったら、現状のVision Pro満足できるかもしれませんけど。

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