FigmaがAI機能を本格導入。デザイナーの仕事は減るの?

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Photo: 武者良太

そんなことはない、のですが、働き方が変わるのは事実みたい。

最近、Figmaという名前をよく見かけますね。ChatGPTに聞いてみたら

ブラウザやアプリで動くデザインツールです。WebサイトのUIやアプリの画面、図解、資料のたたき台まで、プロジェクトメンバー全員で同時に触れるのが強み。作る・見せる・直すが、かなり軽やかに回せます

デザインワークを行うためのクリエイティブツールとしての印象が強いFigmaですが、いまのFigmaはそれだけではありません。アイデア出しから設計、試作、開発、公開までをつなぐアプリ/WEBサイト開発プラットフォームとして強化を続けています。しかも近年は、その流れの中にAIを導入し始めています。

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Photo: 武者良太

では、AIとFigmaがつながると、UI/UXデザイナーの仕事はどうなるのでしょうか。

昨今の生成AIを巡る議論では「AIは人間の仕事を奪うのか」がトピックになりやすいのですが、メディア向けのFigmaラウンドテーブルでFigma Japan カントリーマネージャーの川延浩彰さんと、Designer Advocate Hirokiさんのお話を聞くと、「仕事がなくなる」のではなく「仕事の中身が変わる」という流れが加速していくんだな、と感じました。

指揮者としてのセンスが求められる

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Photo: 武者良太

数年前にプロンプトを入力するだけで、わずか数分で動くウェブアプリが生成できるようになる。そんな話をさせていただいたら、私ですら信じられなかったですし、皆さんも多分信じなかったかと思います。AIは、まるでスーパーパワーを授かったかのようなものづくりを可能にしてくれます(川延さん)

このAIパワーは誰でも手にできる時代となりました。つまり、特別な能力ではないんですね。その結果、AIによって作ったアプリのUI/UXはどんどん似てきて、差別化がしにくくなります。

最初の70%の部分まではAIの力によって速く進むのかもしれませんが、残りの30%、この部分が非常に難しい部分だと我々は考えています。だからこそAIによって作業を加速化させるだけではなくて、人間が文脈を与え、センスを磨いて、細部にまで徹底的にこだわっていただくことで、可能性をさらに押し広げていくことが必要になってまいります(川延さん)

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Photo: 武者良太

このクオリティコントロールに責任を持つのは人間だ、というお話はとてもよくわかります。

たとえば僕は文章を書いて生活していますが、生成AIが作った文章はよくできているなーと思いつつも、記事の構成がレポート止まりでエモくない。仕事では使い物にならない。けれど何度もキャッチボールをして、構成案を念入りに作り込むと、意外といい文章を作ってくれることがあるのを体験してきたゆえに。

生成AIは、見た目がそれっぽいものを出すのは得意です。だからこそ問われるのはその先。使い勝手の違和感をどこで潰すか、ブランドの雰囲気をどこまで守るか、どこを削ってどこを残すか。指揮者である人間の目利きや判断にかかっています。

奪われるのは仕事そのものではなく、遠回り

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Photo: 武者良太

建築と同じように、アプリのプロダクトチームも図面を使ってアイディアを探求・洗練し、その後に実際のものを形にしていきます(Hirokiさん)

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Photo: 武者良太

ここで活きるのがFigmaのアプリ群です。

・オンラインのホワイトボードをチームメンバー全員で共有するFigJam

・ゼロからの発想が難しいときに着手しやすくするFigJam AI

・思い描いたものをプロンプトからコードにするFigma Make

・既存の写真や完成後のイラストデータからベクターデータに変換してくれるFigma Draw

・AIエージェントと密接な連携を行うFigma MCP Server

など、様々なアプリで開発プロジェクトの進行を加速させます。

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Image:Figma
備え付けのClaudeを使用してWebページをキャプチャ

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Image:Figma
Figma上に編集可能なデザインデータとして取り込むことも可能

重要になるのが、AIによって誰でも試作段階から参加しやすくなるんだな、という点でしょうか。

クライアントやディレクターのちょっとしたアイディアも可視化するには、いままで会議を繰り返したり、デザイナーの時間を占有して開発してもらうしかなかったのですが、キックオフから完成に至るまであちこちでAIを活用して下ごしらえできるから、プロジェクトメンバーにイメージを伝えるのが楽になっているんですよね。

つまるところFigma ✕ AIは、遠回りする時間を減らし、より独自性があり、そして使いやすいアプリを作るための特効薬になるんでしょう。

いつも頼ってるアプリもFigmaで作られた

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Image: Figma

今までFigmaでどんなアプリが作られているのかと思ったら、これがビッグネームだらけです。Yahoo、DeNA、Google Maps、メルカリ、Spotify、Netflixといった名前が並んでいます。

みなさんも、いつも使っているアプリがあるのでは。「この機能はいいな」と感じたアプリ開発の助けとなっているんでしょうね、Figma。

AIとFigmaは開発現場の仕事を書き換えつつある

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Photo: 武者良太

AIとFigmaの連携によって、は、デザイナーの手作業の部分をサポートしてくれつつ、デザイナー以外のメンバーからの意見をまとめ、可視化し、言語化しにくい事柄であっても意思疎通しやすくして、より精度の高いたたき台を作れるようになります。

だからこそ「何が本当にいいデザインなのか」という評価の目線は、前よりずっと厳しくなるでしょう。AIも進化するけど、人間も勉強をしたり新しい目線が持てるようにならなければ、多くの人に感謝してもらえるアプリやコンテンツが作りにくくなるのかもしれません。

怖い、といえば怖い。けれども結果としてこの世に良いものが増えるなら、いいことかも?

Source: Figma

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