サイバーパンクの街をアスキーアートだけで3D再現、しかもHTMLで作る猛者あらわる

アート界隈のなかでも、アスキーアートは強い制約の中で、いかにクリエイティビティを発揮するか、わかりやすく表現できる領域です。

これまでも、限られた等幅のASCII文字セットを用いて認識可能な画像を生成する過程で、独特の美学が確立されてきました。「Dwarf Fortress」や、「Cataclysm: Dark Days Ahead」といったゲーム、2000年代によく見かけたUnicodeの文字の装飾(こんな感じの°☆•°°•☆°)、そして映画「マトリックス」の印象的な緑色の文字の滝など、いろんなところでその影響を見ることができます。

文字や数字などの記号を用いて画像を構築するという発想は、令和の今も進化し続けています

最初のアスキーアートは2次元でした(厳密にはコンピュータ画面上の表示はすべて2次元ですが、ASCII文字と等幅表示だけで認識可能な2次元画像を作ることがそもそも難しく、奥行き感を表現することはもっと難しかった)。

しかし今、アスキーアートの世界は3次元に拡張しています。

文字で3次元の街を表現…だと?

今週YouTubeに投稿した「Grow Now Games」というアカウント名の個人開発者がまさにそれ。

この視覚効果、すごすぎー!

当人が動画内で説明している通り、この作品の意図は「単なる平面的な視覚画像にとどまらず、データで構築された世界の中を実際に歩き回っているように感じられるものを作ること」でした。

この映像でもっとも興味深いのは、エフェクトの作成に3Dモデルやシェーダーが使われていない点です。この事例では、カスタムのレイキャスティングエンジンによって世界が描画されています。

なんと「単一のHTMLファイル内で、JavaScriptとCanvasのみを使用」して実装されているとのこと!

この軽量なエンジンでは視点を自由自在に上下へ動かすことが可能だと思われ、走る車、半透明の樹木、徘徊する人物などが配置されており、完成度は極めて高い仕上がりです。

JavaScriptとHTMLだけで出来ていますが、ユーザーが自由に体験できるオンライン版は今のところ公開されていません。

8/21更新:この作品の開発者は、各種の改善点とアップデート内容をまとめた情報を投稿しました。そしてなんと条件を満たせばデモへ直接アクセスすることが可能になりました。開発者は「ここからゲームを構築できると考えており、会話システムについてもすでに検討している」とのことですが、現段階では基本的に概念実証(PoC)の域を出ていないことを明言しています。

Source: YouTube, Steam

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