ハブやドックを経由するとSSDの速度はどうなる?


外付けSSDをUSBハブやドッキングステーションに接続してPCのストレージ拡張を行っている人は多いはず。その際、PCがThunderboltに対応していると高速なデータ転送などが可能です。しかし、複数の規格があるThunderboltでは、適切なデバイスを選択することが重要であると、海外メディアのThe Eclectic Light Companyが指摘しています。
Will that hub or dock slow your SSDs, or even make them faster? – The Eclectic Light Company
https://eclecticlight.co/2024/12/23/will-that-hub-or-dock-slow-your-ssds-or-even-make-them-faster/


The Eclectic Light CompanyはさまざまなPCやUSBハブ、ドッキングステーション、SSDを用いて転送速度を測定しました。
使用したPCが以下。
・Thunderbolt 3に対応したMac Pro(2019)
・Thunderbolt 4ならびにUSB4に対応したMacBook Pro(2023・M3 Pro)
・Thunderbolt 5対応のMac mini(2024・M4 Pro)
また、USBハブとしてThunderbolt 4対応のSatechi Thunderbolt 4 Hub 5 in 1、ドッキングステーションにはThunderbolt 5対応のKensington SD5000T5、ケーブルにはCalDigit Thunderbolt 4、Thunderbolt 5(USB‑C)Proケーブルが用いられました。
テストに用いたSSDはOWC Envoy Pro FX 4TB、Samsung 990 PRO 2TBを搭載したOWC Express 1M2エンクロージャです。
テストでは、データ転送を測定するソフトウェア「Stibium」を用いて、合計53GBのテストファイルのランダムな順序での書き込みならびに読み込みが行われました。
テストの結果をまとめた表が以下。Kensington SD5000T5を介したMac miniからOWC Envoy Pro FX 4TBに接続した際の書き込み速度は0.42GB/sに低下し、直接接続した場合のわずか10%程度の性能にとどまりました。The Eclectic Light Companyはこの要因について「説明がつきません」と述べています。


また、The Eclectic Light Companyは「Thunderbolt 4対応USBハブも、Thunderbolt 5対応ドッキングステーションも、直接接続に匹敵するパフォーマンスを発揮しないため、現段階ではオススメできません。Thunderbolt 4ハブの場合、すべてのUSB4パフォーマンスが最大3GB/sに制限され、Thnderbolt 3での書き込み速度が半減します。さらに、Thunderbolt 5ドックの場合、書き込み速度はさらに制限されることになり、ホストとなるPCのThunderbolt 5ポートからThunderbolt 3対応SSDに接続した場合、壊滅的な結果が生まれます」と指摘しました。
さらに「Macやハブまたはドック、SSDの組み合わせが期待通りのパフォーマンスを発揮するかどうかを判断する唯一の方法は、自分で組み合わせてテストすることです」と提言しました。

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