朝乃山、勝ち越しで十両復帰へ前進「玉鷲関を見習って若々しく相撲を取っていきたい」

五島を上手出し投げで下した朝乃山(カメラ・朝田 秀司)

◆大相撲 ▽名古屋場所11日目(23日、IGアリーナ)

 西幕下筆頭・朝乃山(高砂)が東同9枚目・五島(藤島)を上手出し投げで下し、4勝2敗とした。「勝ち越しということは気にせず、しっかり自分の相撲を取り切ることだけを考えた」。西幕下筆頭で勝ち越し、6場所ぶり十両復帰へ大きく前進したが、5勝目を挙げればさらに近づく。「まだ一番ある。その白星が大事だと思う」と表情を緩めずに語った。

 前日(10日目)は幕内で40歳・玉鷲が新横綱・大の里から史上最年長金星を挙げた。快挙を報じる記事などに多く目を通し「玉鷲関の『ワクワクする』『楽しみ』っていう言葉を見て、僕も若くて勢いのある力士と当たるのに、そう考えようと思った」。刺激を得て、春場所で幕下最下位格付け出しでデビューした22歳を退けた。

 31歳の元大関は、左膝の大けがで一時は三段目に転落しながら、復活への道を一歩ずつ進んでいる。「玉鷲関は40歳になっても金星を取れるぞ、という。みんながお手本にする力士。すごいことですよ。玉鷲関を見習って、若々しく相撲を取っていきたいなという気持ちになっている」と意欲を新たにした。