極端な「打ち込み」も「かち上げ」も不要! 想像以上に“緩やか”な正しいダウン&アッパーブローの身に付け方
04/02 16:00
ドライバーで飛ばすためのアッパーブローも、アイアンでナイスショットするためのダウンブローも、過剰なヘッド軌道をイメージしてスイングするとデメリットが多くなります。ナイスショットになるイメージを作るには、どんな点に注意すればいいのかレッスンしてもらいました。
理想的なヘッド入射角度は時計のひと目盛りより小さい
アイアンショット時の「しっかりスピンが入る」ダウンブローと、ドライバーショット時の「しっかりスピンが減る」アッパーブローをイラストで可視化してみました。

ともに水平な地面と比較してヘッドの角度は「5度」。これを見て、アイアンでさらに「上から打ち込む」スイングや、ドライバーでさらに「下からカチ上げる」スイングが必要だと思いますか。
ちなみに時計の秒針ひと目盛は「6度」。アイアンのダウンブローもドライバーのアッパーブローも、時計の秒針「ひと目盛」よりも少ない角度なのです。それを理解すれば、過剰な角度のスイングイメージではスイングを乱すことになることが理解できると思います。
トップ気味のインパクトでもいい
アイアンのダウンブローを実践するうえで必要なのは、「打ち込む」スイングイメージよりも「ダフらない」こと。つまりインパクトを「地面より少し上」にイメージすることです。
ショートアイアンやウェッジでトップしてしまうとホームランになってしまいますが、ダウンブローのスイング作りをするうえでは「トップOK」と考える練習がオススメ。

トップ気味の弾道や感触は決してよくありませんが、「ほんの少しボールの下め」にヒットできれば理想のダウンブローになります。つまりトップ気味のインパクトは「ナイスショットの親戚」と考えるべきです。
練習で感覚をつかむなら、ボールの10センチほど後方にメモ用紙を置いて、それに当たらないように打ってください。ダウンブローができているかどうかのチェックができます。
メモ用紙を10センチ離していても「当てたくない」という感覚が働けば、数度の入射角が得られるのです。
「打ち込む」スイングイメージで入射角度を大きくすると、逆にダフリやトップが生じやすくなり、スピン量も不安定になってしまいます。この練習法で限りなくレベルブローに近い感覚の「適正なダウンブロー」を身につけることが、アイアンショットの精度を高めてくれます。
ドライバーがカットになりやすいのは当たり前
ご存じのとおりスイングは円運動。その最下点を過ぎた場所にボールがあるドライバーショットでは、軌道がアッパーブローとなっているのが当然です(下写真)。
一方、上から軌道を見ると、最下点を過ぎたヘッドはアウトサイドイン軌道(カット軌道)を描くため(上写真)、ドライバーショットがスライスしやすいのは当然なのです。

スライスの原因であるカット軌道をムリに直そうとすると、上半身を後ろに残し過ぎてしまったり大げさなインサイドアウトに振りがちになります。しかし5度程度のアッパーブローなら、右足の前あたりのヘッド位置をチェックするだけで十分です。
ほんの少しだけ、ボールよりも低い位置から高い位置に振り抜くことができれば、上半身を過剰に右へ傾けなくてもアッパーブローのインパクトが実現できます。
カット軌道を改善するためには小手先でクラブを操作するのではなく、体全体の動きでインサイドアウトになるように調整することが大切です。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティ「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。